kirikkoblog

日々のことと、ときどき旅行

野菜の焼きびたし

ねっとり甘い冬の蓮根を惜しむ

毎日寒すぎます。冬将軍よ、もう今年はこの辺にして、国に帰ってもらえないだろうか。

厳しい寒さの中でも、スーパーの野菜売り場には春のものが少しずつ出てきました。冬のねっとりとした加賀蓮根の名残を惜しみながら、野菜の焼き浸しを作ります。油でじっくり焼き揚げにした蓮根は、むっちりと甘くて大好きです。

<材料>
・好きな野菜(蓮根、にんじん、エリンギ。他、ピーマン、パプリカ、いんげん等)   …好きなだけ

・にんにく …ひとかけら

・オリーブオイル

<ひたし液>
白だし、塩、醤油

フライパンにオリーブオイルを多めにひいて、薄切りにしたにんにくをきつね色になるまで揚げます。

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にんにくに火を通す間に野菜を切ります。れんこんは5mm厚さくらいに切って酢水につけます。にんじんは5mm厚さに、エリンギは半分の長さに切って4枚に、ピーマンとパプリカはワタや種を取って一口大に。いんげんは両端を切ります。

にんにくは色づいたら取り出して、ひたし液に入れます。

にんにくを取り出した後の油で、野菜を焼きます。火は中弱火でじっくり。結構時間がかかるので、のんびりやります。

野菜を焼く間にひたし液を作ります。白だしを水で薄めて、塩ひとつまみ、醤油はちょろっとです。味見をして、飲んでおいしいくらいの濃さにします。白だしはいくつか使ったけれど、なんだか創味に戻ってきてしまう。

創味 創味の白だし 白醤油仕立て 500ml

創味 創味の白だし 白醤油仕立て 500ml

 

焼けた野菜から、フライパンの上で油を切ってひたし液に放り込んでいきます。

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全部の野菜が焼け、漬けられたら完成。

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アツアツの野菜がひたし液の中で冷める時に出汁を吸うので、そんなに漬け込まなくても充分おいしい。にんにくの香りがよく、野菜だけでも立派なおかずになります。

彩りよく作ればおもてなしや持ち寄りにも。私は多めに作って常備菜にします。

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野菜は季節によって変えます。夏は皮をむいたナスや、ミニトマトもいいですね。

この日の夕食は、野菜の焼きびたし、さんま塩焼き、厚揚げ、かき玉汁でした。

オオバタン式ホットプレート焼肉&焼野菜

オオバ=タンさん(@obashuji)が紹介していた「ホットプレート焼肉&焼野菜」をやってみました。

オオバ=タン(@obashuji)さん | Twitter

結果、衝撃のおいしさだったので書き残します。あまりに最高すぎて食べることに夢中になっていたので、写真が全然残っていません。

正しくは、「ホットプレートで焼肉をするときに一緒に焼く野菜を美味しく食べる方法」。

ホットプレートで焼く野菜はうまい –togetter @obashuji
https://togetter.com/li/701480

オオバさんの言葉通り、これまで、ホットプレートや鉄板など家でやる焼肉の時の野菜は、せっかく長い時間かけて焼いたのにパサパサしておいしくない…焦げくさい…という経験ばかりでした。
ということで、オオバさんの教えを忠実に守ってやってみます。

用意した野菜はピーマン、じゃがいも、にんじん、エリンギ。夫婦2人の日常のごはんなので今回はシンプルにして、ナス・ズッキーニ・キャベツは割愛。玉ねぎは切らしていました。

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じゃがいも、芽が出ちゃってる

にんじんは洗って指示通りの7mm厚さに切り、じゃがいもの厚い方も皮をむいて1cm幅に切り、どちらも下ゆでします。じゃがいもの薄い方は3mmくらいに切って水に通します。エリンギは3等分くらいにスライス。ピーマンは何もせずに丸のまま使います。

下ごしらえといってもこれくらいのことなので、10分で完了。玉ねぎがあったらもう少し時間がかかったかもしれません。この時点では、これだけでいいの…?と半信半疑。 

肉は、牛のバラ肉(こってり要員)とロース肉(さっぱり要員)の2種類を用意。アメリカ産のお肉が近所のスーパーで100g160円くらいでした。この値段なら食べ放題気分です。 

そもそものテーマとして「ホットプレート焼肉」ですが、我が家にはホットプレートがないので、イワタニのカセットコンロにティファールのフライパンでやります。イワタニのスリム型コンロは、高さが低いのでフライパンや鍋を置いた時に具材を取りやすく重宝しています。


さあ、焼いていきます。

まずバラ肉を少し焼き、おいしい脂を出します。バラは焼いた後に手元でネギ塩だれにつけて食べたのがグッドでした。ネギ塩だれは、レモン汁、岩塩、ごま脂、あらびきブラックペッパー、きざみねぎタップリを混ぜたもの。良いお肉なら塩コショウで食べるところですが、安いお肉なので強めの味付けが必須です。焼肉のたれと塩だれを交互にやると箸が止まらない。うーん、ビール泥棒。

バラ肉を焼いた後に牛脂で脂を足し、外側の温度が低い場所でじっくりと野菜を焼いていきます。足す脂はサラダ油で良いとのこと(オオバさんが書いている自家製ラードも気になる)。

ピーマンを何もせずに丸焼きにするのは初めてなので、すこしビビります。

野菜に火が通るまでに時間がかかるので、様子を見つつ、ロースを食べたりビールを飲んだりして待ちます。ロースは岩塩を振ってわさびを乗せて食べたのがおいしかった。
 

さて、野菜が焼けてきました。まず、にんじんとじゃがいも、エリンギがいけそうです。岩塩をパラリとかけて、いただきます。

わ、おいしい!!!

じゃがいもは厚い方がホックホク、薄い方はパリパリに。全然味が違う。切り方と下ゆでの有無でこんなに変わるのが驚きです。例えるなら、厚い方がモスやケンタッキーのポテトフライ、薄い方がマックのポテト的な食感。お芋のおいしさも味わえるし、肉のうまみが移って、ちょっとジャンクなおいしさでもあります。

エリンギはお肉の脂をたっぷり吸って、ぷりぷりのエリンギステーキ状態に。なんというジューシーさなのでしょうか。

にんじんも衝撃でした。あまくてホクホクで、にんじんのグラッセを少しソテーしたみたいな感じに。焼肉の時のにんじんといえば、下ごしらえせずそのまま焼いた時の分厚い紙みたいになっちゃったニンジンしか知らなかったのですが、これは厚めに切って下ゆでマストです。網焼きの焼肉のにんじんはもう食べられないかも、というくらいの圧倒的な違い。 

ん~~うまい~~~!と唸っていたら、ピーマンもほどよくグッタリしてきました。おそるおそる丸ごとにかぶりついてみます。

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なにこれうっま

ピーマン!おおピーマン!!その実力よここに!!という感じのたまらないうまさ。青々しい香りと甘み、内側がほどよく蒸し焼きになってとってもジューシー、種までおいしいです。ピーマンってこんなに水気がある食べ物だったのか、気を付けないとしたたるくらいの汁気です。肉に勝つおいしさというのも過言ではない。おいしーい、信じられなーい、と騒ぎながらどんどん食べてしまいます。

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気が付くとものすごい量の野菜がおなかに収まっていました。ピーマン1人4つ食べた。塩で食べるのに飽きたらタレや醤油でもつけて、と思っていましたが、塩だけで全然飽きずに食べられました。野菜をたっぷり食べるのでヘルシーですし、その分肉の量が少なくて済むので家計にも優しい。

もう家での焼肉はこれ一択にしようと思った、衝撃のおうち焼肉&焼野菜体験でした。

ジャスミンライスでカオマンガイ(タイの鶏飯)

タイ旅行のおみやげにジャスミンライスを買ったので、カオマンガイを作りました。

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カオマンガイとは?

鶏のスープでふっくらと炊いたご飯にジューシーなゆで鶏と香味だれを乗せて食べるタイの人気料理。鶏の旨みを丸ごと楽しめます。

日本にも出店している「ラーン・ガイトーン・プラトゥーナム」のカオマンガイが大好きで、渋谷や川崎でたまに食べています。自作だとおいしくできない気がして家ではあまり作ってこなかったのですが、物は試しに。

作り方

数年前のdancyuに掲載されていたカオマンガイのレシピのメモがあったので、これをもとに作っていきます。

材料(2人分)は、

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ジャスミンライスバンコクのスーパーで買ったブルーエレファントの。
色々なブランドのものが少量から買えるので便利ですね。

ユウキ食品 ジャスミン米(香米) 500g

ユウキ食品 ジャスミン米(香米) 500g

 

 鶏モモ肉は、あらかじめ砂糖大さじ1と塩小さじ1をまぶしてもみこんでおきます。dancyuレシピでは冷蔵庫で1晩寝かせるとありましたが、よく揉みこんであれば寝かせ時間は短くてもよさそう。

鶏モモ肉と、つぶしたニンニク、パクチーの根、水1リットルを入れて火にかけます。

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なみなみタップタプ

鍋を間違えました。沸く前からあふれそう。ブログを始めたばかりなのにいきなり空間把握能力の無さが露呈し、先が思いやられます。

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案の定、沸いたらあふれて大変なことになった

煮立ったら、アクをこまめに取りながら10分ほど茹でます。10分経ったら火を止めてフタをして、そのまま置いておきます。肉をそのままゆで汁の中で落ち着かせるとしっとりパサつかないって何かで読んだ。

炊飯釜に、ゴミを取る程度にサッとすすいだジャスミンライス(※研ぎません)と、塩小さじ1/2、サラダ油小さじ1、鶏と一緒にゆでたニンニクを入れます。そこに、鶏肉の茹で汁から400ccを取って注ぎ、すぐに炊飯器へ。

レシピでは「鶏の茹で汁の粗熱を取る」とありましたが、ジャスミンライスは早く熱を入れるのが肝要らしく早炊きなので、アツアツのまま注いでOKと判断しました。間髪入れずに早炊きでスイッチオンし、炊きます。

炊いている間にタレをつくります。味噌大さじ2、砂糖小さじ2、ナンプラー大さじ1、レモン汁大さじ1、しょうゆ、すりおろしにんにく・しょうがを少しずつ。全部混ぜ合わせます。レシピのままだとちょっとドロッとして濃かったので、鶏のゆで汁小さじ2程度でのばしたらちょうど良くなりました。

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タレ。万能ねぎが余ってたから入れてみたけど無くてOK

炊けてくるにつれて、なんともいえないタイ的な良い香りがただよってきます。これこれこの香り。

鶏肉は「炊き上がりの5分前に炊飯器に入れて温める」とあったのですが、それだとなんだかパサパサしそうだったのでやめて、茹で汁の入った鍋に入れたままごはんが炊ける直前に温め、取り出して一口大に切りました。

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洗ったパクチーの葉とタレを添えれば、カオマンガイの出来上がり。
今回はトマトもあったので添えました。きゅうりを添えたかったのですが、買い忘れたのでナシです。きゅうりはあった方が好みです。(残念…)

レシピには無かったですが、ガイトーン風に、残った茹で汁で簡単なスープも作りました。茹で汁をお椀1杯分くらい取って、お湯で倍くらいに伸ばして2杯分(2人分)にし、塩とちょこっとの醤油で調味し、万能ねぎを散らしました。

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お吸い物みたいな写りですが鶏スープ。ほっとする味

うん、おいしい!鶏肉はしっとりと仕上がり、ジャスミンライスは香りよく炊けていて、止まらないおいしさです。以前、炊飯器で米と鶏肉を一度に炊き上げる簡単レシピで作ったことがありますが、俄然違います。おいしいカオマンガイは飲みもの。
タレは茹で汁で伸ばしたけど、これでも少し味噌が強いかも。次回はもっと薄めに調整したいです。ともあれ、満足ゆくカオマンガイができました。

ちなみに、鶏を茹でるのではなく蒸して、タレを醤油だれや生姜&レモンだれに変えると、シンガポール海南鶏飯シンガポールチキンライス)になります。ほぼ同じ料理。そのうち海南鶏飯にもチャレンジしたいと思います。

カオヤイでのエレファントトレッキング

タイ・カオヤイで体験した「エレファントトレッキング」。
前回のカオヤイ記事でも少し触れましたが、人気の観光スポットの割には日本語の情報が少ないので、詳細をまとめたいと思います。

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ゾウの背中から見た世界は広かった

エレファントトレッキングとは

ゾウに乗って、ジャングルを30分たっぷりトレッキングするアトラクション。カオヤイの美しい大自然と異国情緒を満喫できます。カオヤイでエレファントトレッキングができるのは1か所で、「ジャングルハウスホテル」というホテルが運営しています。カオヤイ国立公園内ではありませんが、ほぼ隣接した場所にあります。

エレファントトレッキングの流れ

事前予約は不要なので、会場の「ジャングルハウスホテル」に直接向かえばOK。

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ホテル入口。全体的にカントリーロッジ風

入口の少し奥にあるロビーに受付があります。ゾウ乗り体験1回30分の受付を済ませます。料金は1人400バーツ。(安いです。前にアユタヤでゾウに乗った時は10分で500Bくらいだった)
受付が終わったら、順番を待ちます。私の時は2組先客がいて、40分程待ちました。

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敷地内を散歩しながら待つ。日差しが綺麗

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遊歩道。象に乗らない人もトレッキングの様子を見学できる

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レストランやおみやげ屋さんも

敷地内を見て回るだけでも飽きないですし、ロビーでお茶ができたり、レストランや小さなお土産屋さんもあるので、待ち時間が長くてもそんなにつらくなさそう。

順番が来たら、係のおじさんが呼んでくれます。タイの観光地によくいる、カタコトの日本語で調子良く話すゴキゲンなおじさんが仕切っていました。2名1組(グループ人数や体格次第では3名?)でゾウに乗りこみます。

体験の流れはこう、みたいなオリエンテーションはゼロ。はーい乗ってー、とゾウの背中の椅子に促されますが、こっちはおっかなびっくりです。どきどき、あわあわしながら搭乗。

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ゾウ使いの背中

ゾウ使いがゾウの首に座って、その後ろの椅子に客が座ります。ゾウの背中、思ったよりも高い!家の二階くらいの高さはありそう。
重みのバランスを整えて、いざ出発です。

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ゾウさんご一行

けっこうな密林。生い茂る樹と樹の間をワシワシと往くゾウさん。ゾウの歩みにあわせて、ユッサ、ユッサ、と揺れます。ゾウの前足の動きを感じて興奮。ベルトや客用の手綱は一切ないので、道が悪い所では放り出されないように椅子につかまります。

もちろん道になっているところを歩いていきますが、ゾウが結構自由に歩くので、次々と迫ってくる枝や葉っぱを片手で払って避ける必要があります。ワイルド。
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ゾウは2頭一緒に行進。前のゾウの香港人カップル、彼氏の方が激ユレの中で持ち込んだお菓子を食べてて面白かった


そのうちに余裕が出てきて、景色を眺めたりできるようになってきました。
ゾウ使いが、ゾウに「チューリーチャーン、ハーイ!と声を掛けて進ませています。聞くと、私たちが乗っているゾウの名前が「チュリーチャーン」だと教えてくれました。まだ若い女の子です。そういえば「チャーン」はタイ語で象のことだと後から気付きました。チャーンビールが有名ですね。ちゃん付けで呼んでるのかわいいなー、なんて思ってたら違いました。

「チュリーチャーン、よろしくね」「重いですが失礼してます」などと話しかけたりしながら進んでいると…

河だ

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突然の入水

ザブザブ入っていきます。この辺りの風景は完全にイメージ通りのジャングル!あれです、夢の国のジャングルクルーズそのまま。きゃあきゃあ騒ぐ客たち。3-4分は河の中を歩いたでしょうか。水面が近くてスリル満点。というかこれ絶対に振り落とされた人いるだろう。

河から陸地に上がると、ゾウ使いは地面に降り、私たち客のどちらかが首に座るように言ってきます。えっ首に乗るの、ととまどいつつも、失礼しますよ~、とえっちらおっちらチュリーチャーンの首にまたがってみる。
ゾウの体、あったかい!毛がゴワゴワしてて硬い、タワシみたい!と姉とワイワイ言いながら行進。チュリーチャーンの大きな耳がバサバサと足に当たります。

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あったかい。頭の毛は硬くてゴワゴワ。

象使いが「カメラ(を預けて)!」と言ってきますが、カメラはないのでカメラ画面にしたiphoneを投げて渡すと、手慣れた様子で前や横からガンガン写真を撮ってくれました。その撮りっぷりたるや、ファッション誌の撮影かな、くらいの枚数。良い記念です。
途中で姉と首乗りを入れ替わると、もうトレッキングは終盤です。

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宣伝っぽいアングルできれいに抑えられた一枚


はしゃぎすぎでなんだか息が切れてきた頃、元の場所に戻ってきました。体験終了です。ゾウに乗り込んでからちょうど30分くらいでした。

ゾウから降りたあと、自分を乗せてくれたゾウにエサをやることもできます。エサはサトウキビで、1回分20B。

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エサが終わり、悲しそうな顔で「もっとないの」風にねだられているの図。賢い。かわいい。惜しみつつもチュリーチャーンとはここでお別れ

余談ですが、前のゾウに乗っていた香港人カップルと写真を撮りあったので、Airdropで交換しました。文明の利器。河での写真が残って良かったです。

総じて、ゾウに触れながら密林や河をたっぷり練り歩く、エキサイティングな体験でした。深い森や水辺の香りも新鮮でした。すごかったねえと姉と話しつつ施設を後にしました。

概要

エレファントトレッキング
◆場所:ジャングルハウス カオヤイ(Jungle house khao yai)
215 Moo 5, Thanarat Road Km. 19.5 | Moo See, Pak Chong 30130 , Thailand

◆WEBサイト:https://www.facebook.com/Jungle-House-Khao-Yai-125918994123836/Facebookページ)

※公式サイトがあるものの、リンク不通。(2017年1月時点)

◆営業時間:8:00-16:00 無休
◆料金:400バーツ/1人1体験 他、ゾウのエサ20Bなどオプション有

※変更の可能性があるので電話やFBメッセージで要確認。

留意点

満足の体験でしたが、体験にあたり、事前に知っておけたらよかったなと思ったことがいくつかありました。

  1. 待ち時間が長い
    かなり待ちます。私は平日の14時頃で40分待ちでしたが、これでも短い方だったかもしれません。待ち時間は運次第ですが、週末は相当待つこともあるそう。ゾウが3-4頭で、1組2-3名のローテーション、ゾウの交代などを挟むためです。朝8時からやっているので、前日カオヤイに宿泊して朝早く行くのが良さそう。後ろの予定には余裕を持つことをおすすめします。
    予約は、おそらく個人単位では受け付けていないようです。(ツアーやホテルは別)私も事前にアクセスを確認するためにFacebookメッセージでやり取りをしましたが、その時も「予約は不要です」と言われました。混雑を避けるために、行きたい日を決めたら、ホテルのコンシェルジュからジャングルハウスホテルに電話をしてもらったり、Facebookのメッセージを送るなどして、空いていそうな時間を聞いておくことをお勧めします。
  2. アクセスは車かツアー。ソンテウなら午前中がベター
    個人でタクシーやレンタカーで訪れるのがポピュラーなようですが、カオヤイで宿泊するホテルのツアーに「エレファントトレッキング」があったらこのアトラクションのことなので、ホテル経由で参加するのも良いと思います。また、旅行会社主催のバンコク発着「カオヤイ日帰りツアー」には、ほとんど場合このアトラクションが含まれているので、バンコクから日帰りでも楽しむことができます。(個人的にはカオヤイには泊まりでいくのがおすすめですが)
    公共交通については、カオヤイ周辺を巡回しているソンテウ(公共バス)もジャングルハウスホテルの前に止まります。ただ、午前中の便がほとんどで、午後は本数が少ないようですし、パクチョン駅からバスで往復する場合、パクチョン駅行きの終ソンテウは14:30なので注意が必要です。(私はそれで帰れなくなりかけました。前記事参照) 
  3. 服装は長ズボン・スニーカー
    ゾウに乗る時に大きく足を開くので、女性も足首まである長いズボンがベターです。また、施設内は地面が土なので、スニーカーなどの汚れても良い靴で行きましょう。
  4. 色々な意味でスリリング
    ゾウの上はかなり揺れますが、命綱やベルトなどはありません。つかまっていないとはずみで落ちるレベルです。また、ジャングルの中で迫りくる樹の枝を一生懸命手で払っていたら、体験後、腕にいくつか切り傷ができていることに気づきました(笑)。あと、途中でカメラをガイドに投げて渡したときは落としそうで少しヒヤッとしました。
    全体的に、施設ではオリエンテーションや契約書へのサインなどはなく、ユルい感じなので、予め海外旅行保険に入っておくなど、自分で対策をして行くと良いと思います。

おまけ:ゾウの労働について

エレファントトレッキングは観光客向けのアトラクションで、ゾウはこのために施設で飼われて働いています。実際に体験してみて、ゾウ達、結構重労働だよねこれ、ゾウの幸せとは…と思い、少し調べてみました。

タイの人々とゾウの深いつながりを知る ※JTBサイトより引用

”庶民の生活にも象はなくてはならない存在です。記録によるとタイでは100年前には、なんと10万頭もの象が飼育され人とともに生活 し、チークなど森林伐採などの林業に携わっていたそうです。(中略)林業の仕事がなくなるにつれ、飼育され人間とともに生きてきた象は、観光客を乗せる仕事をするようになりました。減少した象の保護育成のため、タイではエレファントキャンプを各地に設けて保護し、これまでともに林業に生き象を馴らしてきた技術を生かして、エレファントライディングという新しい分野を開拓したのです。象に乗れるアトラクションは観光客に大人気で各地の観光地に 広がり、今では1,300頭以上の象が携わっているそうです。その収益は膨大な費用がかかる象のエサや飼育費用の一部に充てています。タイ政府は保護センターを作り象の病院を建設するだけでなく、年をとった象の保護施設まで開くなどいろいろな対応をしています。"

タイの人々にとって、ゾウは生活や信仰に欠かせない存在で大切にされていること、ゾウ保護につながる収益の観点からもエレファントライディングは重要な産業であることを知りました。うっすら浮かんだ邪推をちょっと恥ずかしく思いました。そういえば、今回会ったゾウ達も、身ぎれいにしていましたし、充分なエサを与えられているようでした。

まとめ

ゾウに乗れる施設はタイの観光地に様々なものがありますが、カオヤイのエレファントトレッキングはエキサイティングで素晴らしいものでした。世界中の観光客から人気があるのも頷けます。カオヤイ観光の時はぜひ。

タイ・カオヤイに行った話(現地体験編)

カオヤイ話、下調べ編からの続きです。

kirikko.hatenablog.com


下調べは万全。

いざ、姉妹ごきげんタイ旅行へ出発です。

バンコクでは、現地でスタートアップとして活躍中の友人夫婦に会い、ものすごくおいしいプーパッポンカリーを食べたり、真夜中までルーフトップバーで飲んだり、とても楽しい時間を過ごしました。


バンコクには、10年前にも姉と2人で旅行で訪れたことがあり、2度目の滞在でした。街は10年の間に発展を遂げ、買い物やレストランはよりオシャンティで刺激的に、フードはよりオーガニックかつフュージョンも洗練されていて、本当に面白かった。何回でも行きたいです。

Grab taxiでバンコクからカオヤイへ

さて、タイ滞在3日目。
バンコクからカオヤイに行く日がやってきました。

大きなスーツケースを預けてカオヤイの1泊分の荷物だけを持ち、事前の予定通りに「UBERを呼んでみて、ダメならバスターミナルに行こう~」と姉と話していた、その時。
 

Centra Grandという大きなホテルの入口に「Grab taxi」と書かれた緑の看板を見つけました。

「Grab taxi」とは、良心的サービスを謳い、ドライバーの質も担保されている、東南アジアの優良タクシー会社(配車システム)です。質の良い個タクや小規模タクシー会社の集合体のようなものかなと。

◇Grab taxi ※英語サイト
https://www.grab.com/th/en/taxi/?gclid=Cj0KEQiA-_HDBRD2lomhoufc1JkBEiQA0TVMmikRLyQGbjSSWKVP9PZajiDgvSWlSVJ-UYTNwS5VZgAaAs398P8HAQ

Grab taxiのことは知っていましたが、現地の電話番号がないと配車できないシステムで、電話を持っていなかった私は利用をあきらめていたのです。

窓口があることは知らなかったので、渡りに船。
「もしGrabで行けたらいいんじゃない?」と、試しに相談してみることにしました。

 

Grab taxiのスタッフには「カオヤイまで行くの!?遠いよ!?」と驚かれましたが、「どうしたの?」と近づいてきたドライバーが「僕は行けないけど、探してみる!」と周りに声を掛け、走り回って、片言の英語が話せて長距離OKなドライバーを探し出してきてくれました。びっくりです。優しすぎるだろう。

 

出てきたのは、サングラスをかけた細面のドライバー。
料金はドライバー本人と直接交渉です。

(うう、高いんじゃないかな…。断りづらいなあ)と思いながら話してみると、「1,900~2,000Bで、ガス代・高速代全て込みでカオヤイのホテルまで行くよ」とのこと。

安い。相場よりも安い。

ドライバーはカタコトの英語だけど誠実そうな喋り。新しくきれいな車体。「これは!」と交渉成立、即乗り込み、出発です。

車に乗り込むとすぐに、ドライバーはカオヤイのホテルを検索し、
「行先はここだね」
「調べたら思ったよりも距離があったから、1,900Bじゃなくて2,000Bでもいい?」
と確認してくれたり、とてもしっかりしていました。

Google mapやGrabシステムの、メーターでの予測金額は2,300B。安すぎるオファーにちょっと不安になり「メーターは使わないの?」と聞きましたが、「メーター使ってもどっちでもいいよ。たぶん2,000Bより高くなるけど。」とのこと。
どう考えても安いし、up to you(任せるよ)とか言われちゃったし、大丈夫だろう、と、メーターは倒さないことにしました。

ドライバーの名前はワンナ。
ワンナは、Grabの本部スタッフ(?)と無線で常に連絡を取り合い、自分の現在地や目的地について話しているようでした。

こちらは女2人なのでスキは見せないように気をつけていましたが、長い道中、嫌な思いにつながるようなことは一切なく、とても静かで快適でした。Grabtaxiの評判は本当だったんだ、と感心。

Wifiルーターを持っていたので、Twitterやインスタグラムを見たりしてゆっくり過ごしました。山奥に入っても電波が途切れることはなかったです。

道中でガソリンスタンドに寄ったので、行きたかったらそこでお手洗いにも行けたと思います。(行かずに車内でまったりしてましたが)

途中で、ワンナから「カオヤイで観光するよね?500B~1,000Bで好きなところ周れるから検討してね」とオファーがあったのですが、ホテルでゆっくりすることを伝えてお断りしました。(えっどこも行かないの?という感じで驚かれましたが)

 また、「帰りはどうするの?よかったら、カオヤイからバンコクの帰りも、同じ値段で迎えに来るよ。その時は2時間半以上前に電話して」とのオファーも。
通常は復路のバンコクからの迎えは割高なことが多いのですが、同料金でした。どこまで素敵なドライバーなんだワンナ。
しかし、復路はバスで帰ってくると決めていたので、これもお断りました。
結局、オプションが何も付かず、ちょっと残念そうなワンナ。ごめんよワンナ。


バンコクから離れるにつれて、車窓はどんどん田舎の田園風景になっていきました。
ピンクの豚をぎゅうぎゅうに満載したトラックとすれ違った時には仰天して、「ピッグーーー!?ピンクーーー!!」と叫びました。ワンナに笑われた。

カオヤイの手前で道に迷ったので3時間くらいかかりましたが、あっという間に快適なドライブは終わり、無事にホテルに到着。約束通り2,000Bを払ってバイバイしました。なんと順調な往路だったのでしょうか。ありがとうワンナ。 

絶景のキリマヤ

カオヤイで泊まった「キリマヤ」というホテルは、本当に素敵なところでした。

国立公園の中にあるホテルなので、緑と水が豊かで空気が綺麗。日差しにあふれて暖かく、見たこともない美しい鳥の鳴き声がしていて、なんだかこの世のものではないような場所でした。

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茜射すプールサイドで甘いモヒートを飲みながらのんびりしたり、ハーブの香りが漂う部屋から景色をながめていたら、永遠に過ごせそうでした。

食事も、水が豊かで農業・酪農が盛んな土地柄、野菜や塩の効いたバターが最高においしかった。食後に花の幻想的な香りが漂うスパで全身をスクラブした後、部屋で姉とワインを飲み、深い闇の中でよく眠りました。

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朝は湖のほとりを散歩しながら朝焼けを見たり、ゴルフコースを見渡せるレストランの特等席でのんびり朝食をとったり、広大な敷地内をサイクリングしたりと、存分にゆっくりしました。

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あまりに素敵すぎて、途中から姉も私も「良すぎる」「はー良すぎる」とため息をつくばかり。

また、スタッフがとても優しくてフレンドリーで素晴らしかった。わきまえた感じの親切さもあるのですが、どこか暖かさがあり、滞在中とても良くしてもらいました。彼らにまた会いにいきたいくらいです。

高級で名の知られたホテルのようですが、オフシーズンで1室2名・朝食付で12,000円弱。1人5,000円代でした。安い。夏はもっと料金が上がるようです。

 復路、訪れる窮地

キリマヤでの短い滞在を惜しみつつ、バンコクに帰る時間になりました。パクチョン駅からバスでバンコクに戻る予定です。

せっかくなので、帰りに、パクチョン駅の方面にある「エレファントトレッキング」というジャングルをゾウに乗って歩ける観光スポットに行ってから帰ろう、ということになりました。

キリマヤからエレファントトレッキングの施設までは、「ソンテウ」という公共バスがあるのですが、公共バスの時刻は決まっておらず、随時走っているとのことだったので、イケメンで寡黙なベルマンに頼んで、バスが通ったら止めてもらうことにしました。

しかし。

待てども待てども、ソンテウが来ません。1時間近く待ったでしょうか。

どうやらクリスマスシーズンでバスが混んでいて、満員で止まってくれないようです。フロントスタッフもなんとなく心配そうな様子に。

時刻は13時半すぎ。聞くと、午前中はバスの本数が多いそうなのですが、反面、午後にはルートの関係でバスの本数自体も少なくなるとのこと。

あまりにソンテウがつかまらないので、やむなく、料金はかなり割高なのですが、ホテルの車でエレファントトレッキングの施設まで送ってもらうことに。

例のイケメンベルマンが送ってくれるとのことで、「お金かかっちゃったけど、これで一安心だね」などと言いながら出発しました。

 

ベルマンは、ポールという名前でした。
「ポール、ソンテウ来なかったね」「全然つかまらなかった、クリスマスだから」など軽い雑談の中で、ポールが何の気なしにたずねてきました。

ポール「エレファントトレッキングの場所には、帰りのピックアップの車が迎えに来るんでしょう?」


姉妹「えっ、来ないよ。エレファントトレッキングから、パクチョンまでまた別ルートのソンテウがあるみたいだからそれで行って、パクチョンから高速バスで帰るつもり」

ポール「………えっ。…パクチョン駅行きのソンテウは、14:30が最終だよ。


姉妹「えっ」「14:30が最終?」

最終ソンテウに全然間に合わない


そう。

パクチョン駅行きの終バス(終ソンテウ)が、思ったよりもずっと早かったのです。

その時点で時刻は既に13時半をまわっていて、エレファントトレッキングは1時間半くらいかかるので、このままエレファントトレッキングに行くと、帰りの最終のソンテウには間に合いません。

私「どうしよっかな……あっでもそしたら、エレファントトレッキングの施設に、パクチョン駅からタクシー呼んでもらうことにするよ」

ポール「タクシー、かなり少ないんだよね。呼んでも来ないし、何時間待つか…」


姉妹(・・・・まずい)


パクチョン駅まで行かないと、バンコク行きのバスには乗れません。

エレファントトレッキングの施設からパクチョン駅までは、35km。
歩ける訳がないし、もう他の交通手段はありません。

 

ポール「……………」


姉妹「…………どうしよっかね…」



ポール「………うん。よし。…僕、エレファントトレッキングが終わるまで待ってるから。終わった後、僕が君たちをパクチョン駅まで送っていくよ

 

姉妹「えーーーーーーーー

 

姉妹のトレッキングが終わるのを待って、そこから35km離れた駅まで送ってもらうと、ポールがホテルに戻るまでには、全部で3時間近くかかってしまうことになります。ソンテウの終電が早すぎることも、タクシーが少なくて呼んでも来ないことも驚きですが、想定していなかったオファー。

 

姉「いやいや無い無いポール。さすがに悪すぎる」

私「どうしよう、料金いくら払えば…」

ポール「いや追加料金はいらない。送ってくよ。君たちが結局帰れなくて、キリマヤまで5時間歩いて戻ってくることになるのを見るのは嫌だからね(笑)」

 

なんということでしょう

 

姉「(耳打ちで)やだよ、やめよう、1時間半以上待たせてタダで駅まで送ってもらうなんて、ポールに悪すぎる。エレファントトレッキングをやめて、このままパクチョンまで私たちを送ってもらって、バスでバンコクに帰ろう」


私「……いや。違う。ここまで来たら、もう逆に、私たちがエレファントトレッキングを最高にエンジョイするのが、ポールへの花向けなんじゃないか。(←死んでない)
ポールの好意に応えるためには、もうそれしかないんだよ。行こう。ゾウ乗りを最高に楽しもう!」

 

 

行った

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川の中をゾウで進む。楽しかった。前のゾウに乗ってた香港人のカップルと写真を撮りあって交換した


姉と2人でゾウに乗って、ジャングルの中を存分に練り歩きました。

こんな所でなければ一生、ゾウに乗って森の木々を分け入って川の中をジャブジャブ進むなんてことはしなかったでしょうし、ゾウの頭は温かく、毛は硬くてトゲトゲしているなんて知らないまま人生を終えていたでしょう。
行ってよかった。ありがとうポール。

姉妹がゾウとの散歩を楽しんでいる間、ポールはずっと施設のロビーで待ってくれていただけでなく、あまつさえ、私たちのiphoneを「はい、貸して」と受け取り、写真を撮ってくれたりもしました。ポール、なんていい奴なんだ。

充分にエレファントトレッキングを楽しみ、「楽しかったならよかった」などと笑いかけてくれるポールの顔がまぶしくて正視できないまま車に乗り、パクチョン駅に向かいました。

 

ポールに「カオヤイはこんなにアクセスが無くて、みんな車で来るの?」と聞いたところ、「キリマヤに来る人は、ほとんど全員、自家用車かレンタカー。日本人は少ないけど、バンコク駐在の人が車で来ることは結構あるよ」とのことでした。

それは、ちっちゃい日本人の女が2人「バスで帰る」なんて言いだして、びっくりしたんじゃないだろうか。

 

無事に着いたパクチョン駅のバスカウンターでも、ポールは当然のようにスッと降りてきて通訳をしてチケットを買ってくれました。ガイドじゃないのに。 

ポールには、お礼として手持ちの紙幣をありったけ渡しましたが、姉は勢いのあまり手持ちのハリボベアーまで1袋渡していました。

「なんとお礼を言ったらいいか」「本当に助かった」と恐縮する姉妹に、ポールは「いいよ、また来てね」と言ってにこやかに去っていきました。

 

ポールの優しさに感激しつつ、バスに乗り込んでバンコクへ。

帰りの高速バスは冷房が効いていてまあまあ快適でしたが、渋滞に巻き込まれてしまい(最後は運転手も怒り出すくらいのひどい渋滞だった)、バンコクのモーチットマイバスターミナルまで4時間近くかかりました。着いたころにはとっぷり夜でした。

<まとめ>車でしか行ってはいけない秘境、カオヤイ

●個人旅行でカオヤイに行くなら、往復とも車で。タクシーチャーターor運転手付きレンタカーがおすすめ

(※日本語オンリーの場合は、日系レンタカー会社で運転手付きレンタカーを手配)

●バスと列車はやめておく

 

いくつかのサイトでおすすめされているバスでのアクセスですが、数日の観光旅行での利用はやめた方が良いと思います。

往路のタクシーでは高速道路を走っていた道も、バスは停留所の関係で下道を走り、かなり時間がかかりました。数日間の旅行だと時間は貴重です。


また、パクチョンの駅周辺は車や建物でかなりごちゃごちゃしていて、バンコクからのバスが発着するバスターミナルも分かりづらいです。

「バスターミナルは赤い看板が目印!」と書かれたブログがいくつかありましたが、

これ

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元は赤い看板(屋根?)のが、日焼けで白っちゃけています。

チケット販売のカウンターもこんな感じ

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街の食堂の一角のような雰囲気です。
私たちは図らずもポールに連れてきてもらったのでスムーズでしたが、もし自分たちだけで来ようと思ったら、探すことになったかもしれません。

 

思い返すせば思い返すほど、往路は、Grabtaxiの利用、またワンナというドライバーが大当たりでした。せっかく良いドライバーに会えたのだから、帰りも来てもらえばよかったです。

 

それにしても、カオヤイは本当にすばらしいところでした。また絶対に再訪したいです。車でね。

タイ・カオヤイに行った話(下調べ編)

12月に、姉と2人でタイに旅行に行きました。

バンコク滞在中に1泊のプチトリップで訪れた高原リゾート「カオヤイ」がすばらしい所だったのですが、アクセスに関して色々と発見があったので、書き残します。

これからカオヤイに行く人の参考になりますように。

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ものすごく良いところだった


カオヤイは、「タイの軽井沢」とも呼ばれる、自然豊かな美しい避暑地。
ここ1~2年でガイドブックにも掲載され始めた、注目のエリアのようです。

バンコクからは約180km。車で片道3時間くらいかかる場所にあります。


事前の下調べ

カオヤイは、パンダバスなどで手軽な日帰りツアーもありますが、個人で訪ねた人の旅行ブログを読むと、どうやら泊まりで行ってのんびりするのがおすすめの様子。

FRaU(2016年9月号)のタイ特集号にも小特集でカオヤイが載っています。
どれどれ。

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綺麗

緑の向こうに見える山、プール、デザイン性の高いリゾートホテル。
わーいこれは泊まるしかないでしょう!と、姉とともに盛り上がり、個人でホテルと往復のアクセスを手配することにしました。

FRaU(フラウ) 2016年 09 月号

FRaU(フラウ) 2016年 09 月号

 

 

バンコクからカオヤイへのアクセスについて

女2人で、バンコクからカオヤイまで180kmの道のりをどうやって行くか?
まだ個人旅行者向けの情報は少ないのが現状です。姉と一緒に日英あらゆる体験記や旅行会社サイトを読み漁り、現地ガイドに連絡を取って質問し、多方面から情報を集めました。

明らかになったアクセス方法は、おもに3つ。

  1. 車で行く。
    タクシーチャーター、運転手付きレンタカーサービス、UBER、もしくは流しのタクシー。
  2. 列車で行く。
    バンコクから最寄駅の「パクチョン」へ。パクチョン駅からはソンテウかタクシー、ホテルのピックアップでカオヤイへ。
  3. 長距離バスで行く。
    バンコクから出ている長距離バスかロットゥー(乗合いバン)で最寄り駅の「パクチョン」へ行き、パクチョン駅からはソンテウと呼ばれる乗り合いバスかタクシー、ホテルのピックアップでカオヤイへ。


まず検討したのは、1.の車。

事前予約制で、タクシーチャーターや運転手付きレンタカーのサービスを提供している会社がいくつもあります。日本よりもかなり安価で使えるので、ガイドブック「aruco」でもカオヤイへのアクセス方法として1番に紹介されていました。

調べた中では、カオヤイ国立公園がオフィシャルで運営している、バンコク↔カオヤイの往復タクシーのピックアップサービスが良さそうでした。

◇Khao yai national parks -Taxi-services ※英語サイト
https://www.thainationalparks.com/taxi-services/taxi-bangkok-to-khao-yai

国立公園のトレッキングツアーとセットで申し込むことができるサービスで、片道・車一台2,100B~(約6,500円~)というのも相場で良心的。事前に時間を決めてバンコクのホテルまで迎えにきてもらえます。

今回、これにするつもりで問い合わせたところ、国立公園のツアーの予約がすでに一杯で取れず、タクシーサービスだけ利用するのは(おそらくできたと思いますが、)なんとなく気が引けたので、断念しました。

 

タクシーチャーター/運転手付きレンタカーは、ベーシックな小型車で、片道の単純な送迎で3,000B~4,500B程(約9,500円~15,000円)。
タイ在住の方のブログを見ると、現地の旅行代理店の窓口で手配すればもっと安そうでしたが、観光客なので仕方ない。

英語が読める姉が色々と調べ、英語対応のタイ系企業で検討。カタコトの英語が話せるドライバーを頼めそうな会社がいくつかありました。日本語は、ドライバーの日本語対応はほとんど無さそうでしたが、日本語での見積・申込や緊急時の対応が可能な日系の会社はありました。

 

タクシーもレンタカーも、企業によって高速代やガソリン代が含まれていたり別だったりと全然違うので、予約の時は要確認です。どの会社も、レンタル単価は1人ごとではなく車1台ごとなので、4~8名などの大人数で行って、皆で乗れるワゴン車を借りれば圧倒的に安く上がります。

チャーターを連日で使いたい場合は、ドライバーに宿泊してもらい、次の日もそのまま続けてお願いする、なんてことも可能です(+500B~1,000B程度が相場)。

 

タクシーチャーター・運転手付きレンタカーのメリットは、なによりも安全なこと。企業を通して手配をするので、トラブル対応や保険もある程度あり、安全をお金で買うようなものだと思います。

また、料金はプラスになりますが、行きたい観光地に立ち寄ってもらえることも車移動の大きな利点です。カオヤイには、国立公園だけでなく、多くの楽しそうな観光スポットがあります。ゾウに乗ってジャングルを散策できる「エレファントトレッキング」や、「チョクチャイファーム」という有名な牧場、新鮮な牛肉が食べられるステーキハウス、ワイナリーなどなど…

観光しようと思うと、カオヤイ内の公共交通は「ソンテウ」と呼ばれる乗り合いバスだけなので、車がないと不便です。

そう、やはりチャーターやレンタカーは安全で便利。料金も2人で割ることを考えるとまあ予算内かな…と思っていたら、ここで問題が。

旅行期間は、ちょうど、クリスマスシーズン。

すなわち、クリスマス特別料金。

欧米の旅行客が増えるこの時期、タクシーチャーターもレンタカーも、めちゃくちゃ値段が上がっていました。相場料金に対して「あ、その日はクリスマス料金となっております」「繁忙期手当を頂戴しております」と、1,000B単位でガンガン後から増えていく料金。

「どうしようか、ホテルでゆっくりと過ごすつもりで、カオヤイでの観光の予定はほとんど無い予定だし、チャーターじゃなくてもいいかもね…」となり、他の選択肢も探してみることにしました。

その他の選択肢

UBER
タイではUBERが発達していて、バンコク市内の観光にも便利です。ドライバーは英語がある程度話せて、車のグレードや対応の質も良いことで知られています。

料金も見積もりの段階ではカオヤイまで2,200B~と、まあまあリーズナブルそう。
難点として、UBERは予約ができず「近くにいるドライバーをアプリで捕まえる」システムなので、超長距離なので呼べるかどうかは保証がないところ。でも呼べそうだったらこれは良いかも、という話に。


 流しのタクシー。
これは、カオヤイまでは片道2,500Bが一律の相場のようです。チャーターよりやや安く行けますが、強盗や乱暴を働くような悪いドライバーもまだまだ多く、汚い車も多いため、安易に長距離で乗るのは良くないようで、やめておくことに。もし、バンコク観光中に良いドライバーに偶然会えたら、相談・交渉してみるのはアリだと思います。


列車。

これはかなり評判が悪い。100B程度でカオヤイ最寄り駅のパクチョンまで行けるのですが、等級が低い席しか取れないこともあり、社内環境も悪く、しょっちゅう止まったり遅れたりするため、5時間くらいかかってしまうこともあるとのこと。

たまに列車でカオヤイ(パクチョン駅)に行ってる旅ブロガーの方がいますが、列車の外に人がしがみついてたとか、降りる所を間違えてヒッチハイクしたとか、わりとネタの領域です。私たちも、ネタ的出来事はある程度大丈夫なつもりではありますが、のんびり観光旅行にそこまでの冒険はちょっと…ということで、却下。

 

長距離バス。
バンコクのモーチットマイ(Morchit2)バスステーションという大規模バス乗り場から、ナコンラチャーシマという大きな県行きの長距離バスが出ていて、カオヤイ最寄りのパクチョン駅はその途中にあります。

車内にエアコンがついているVIPバス(ファーストクラスバス)も選べて快適そう。
そして料金は片道たったの133B(約400円強)とリーズナブル。バンコクの長距離バスは便利で安く、評判が良さそうです。

※ロットゥーという乗り合いバンもほぼ同料金でありますが、評判が悪いようだったので避けました。

往路はUBERかバス、復路はバスにしよう

一通り検討した結果、
【往路はバンコクUBERを試してみて、ダメならバス。復路はバスで帰ってくる】
と決めました。

往路はパクチョン駅がバスの途中駅のため乗り過ごしが心配なので、UBERに乗れたらいいなあ…という感じでしたが、復路はバンコクが終点で乗り過ごす心配がないため、バスでいいよね、という話に。

更に、私たちの「バスで行ってみよっか」という明るい気持ちを後押しする要素がいくつかありました。

現地の旅行会社(トンタントラベルというまともそうな会社)のWebサイトに、バスでのアクセス方法が丁寧に乗っているページがあり、それが「これをこの通りに辿っていけば行ける!」と思える丁寧な解説だったこと。

◇Tontan travel – How to get to Pak chong by public transport  ※英語サイト

http://tontantravel.com/news/national-parks/khao-yai-national-park/how-to-get-to-pak-chong-by-public-transport.html

他にも、日本人でもバスで行った人の体験ブログがいくつかあったこと、姉が英語をそこそこ話せること(私はへっぽこ)、ホテルでのんびり過ごすつもりだったので単純にカオヤイまで行ければ良かったこと、1か所行きたい観光施設があって問い合わせたところ「パクチョン駅から公共バス(ソンテウ)で来れるよ!」と教えてもらったこと。

ここまで調べつくした私たち姉妹には、バスで行けるでしょ!という自信がありました。

現地では、素晴らしいことも波乱も巻き起こるのですが、その話は後編で。
※続きます。

kirikko.hatenablog.com

このブログについて

プロフィール

kirikko

東京都在住。アルパカ似の夫と2人暮らし。広告会社やPR会社で勤務後、事業会社の広報を経て零細フリーランス。先日、小学校の同級生に仕事を聞かれたので説明したところ「へええフリーダムなんだ!」と言われる。間違っていない。好物は鶏そぼろご飯と半熟煮卵。中日ドラゴンズのファン。


このブログには、日々のことを少しずつ書き留めていきます。

テーマ① 家でつくるご飯

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凝ったものは作れませんが、自炊は好きでコツコツと続けています。
画像はタイで買ってきたペーストやスパイスで作ったマッサマンカレー。


テーマ② 旅行

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国内外問わずたまに出かけます。ここ数年は、台湾に恋をしています。
画像は台南の府中街で食べた愛玉子と珍珠奶茶氷。

他、外食のことや、暮らしの細かなあれこれなど。
備忘録に近い簡素なブログですが、暇な時にでも見ていただけると幸いです。

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