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kirikkoblog

日々のことと、ときどき旅行

タイ・カオヤイに行った話(現地体験編)

カオヤイ話、下調べ編からの続きです。

kirikko.hatenablog.com


下調べは万全。

いざ、姉妹ごきげんタイ旅行へ出発です。

バンコクでは、現地でスタートアップとして活躍中の友人夫婦に会い、ものすごくおいしいプーパッポンカリーを食べたり、真夜中までルーフトップバーで飲んだり、とても楽しい時間を過ごしました。


バンコクには、10年前にも姉と2人で旅行で訪れたことがあり、2度目の滞在でした。街は10年の間に発展を遂げ、買い物やレストランはよりオシャンティで刺激的に、フードはよりオーガニックかつフュージョンも洗練されていて、本当に面白かった。何回でも行きたいです。

Grab taxiでバンコクからカオヤイへ

さて、タイ滞在3日目。
バンコクからカオヤイに行く日がやってきました。

大きなスーツケースを預けてカオヤイの1泊分の荷物だけを持ち、事前の予定通りに「UBERを呼んでみて、ダメならバスターミナルに行こう~」と姉と話していた、その時。
 

Centra Grandという大きなホテルの入口に「Grab taxi」と書かれた緑の看板を見つけました。

「Grab taxi」とは、良心的サービスを謳い、ドライバーの質も担保されている、東南アジアの優良タクシー会社(配車システム)です。質の良い個タクや小規模タクシー会社の集合体のようなものかなと。

◇Grab taxi ※英語サイト
https://www.grab.com/th/en/taxi/?gclid=Cj0KEQiA-_HDBRD2lomhoufc1JkBEiQA0TVMmikRLyQGbjSSWKVP9PZajiDgvSWlSVJ-UYTNwS5VZgAaAs398P8HAQ

Grab taxiのことは知っていましたが、現地の電話番号がないと配車できないシステムで、電話を持っていなかった私は利用をあきらめていたのです。

窓口があることは知らなかったので、渡りに船。
「もしGrabで行けたらいいんじゃない?」と、試しに相談してみることにしました。

 

Grab taxiのスタッフには「カオヤイまで行くの!?遠いよ!?」と驚かれましたが、「どうしたの?」と近づいてきたドライバーが「僕は行けないけど、探してみる!」と周りに声を掛け、走り回って、片言の英語が話せて長距離OKなドライバーを探し出してきてくれました。びっくりです。優しすぎるだろう。

 

出てきたのは、サングラスをかけた細面のドライバー。
料金はドライバー本人と直接交渉です。

(うう、高いんじゃないかな…。断りづらいなあ)と思いながら話してみると、「1,900~2,000Bで、ガス代・高速代全て込みでカオヤイのホテルまで行くよ」とのこと。

安い。相場よりも安い。

ドライバーはカタコトの英語だけど誠実そうな喋り。新しくきれいな車体。「これは!」と交渉成立、即乗り込み、出発です。

車に乗り込むとすぐに、ドライバーはカオヤイのホテルを検索し、
「行先はここだね」
「調べたら思ったよりも距離があったから、1,900Bじゃなくて2,000Bでもいい?」
と確認してくれたり、とてもしっかりしていました。

Google mapやGrabシステムの、メーターでの予測金額は2,300B。安すぎるオファーにちょっと不安になり「メーターは使わないの?」と聞きましたが、「メーター使ってもどっちでもいいよ。たぶん2,000Bより高くなるけど。」とのこと。
どう考えても安いし、up to you(任せるよ)とか言われちゃったし、大丈夫だろう、と、メーターは倒さないことにしました。

ドライバーの名前はワンナ。
ワンナは、Grabの本部スタッフ(?)と無線で常に連絡を取り合い、自分の現在地や目的地について話しているようでした。

こちらは女2人なのでスキは見せないように気をつけていましたが、長い道中、嫌な思いにつながるようなことは一切なく、とても静かで快適でした。Grabtaxiの評判は本当だったんだ、と感心。

Wifiルーターを持っていたので、Twitterやインスタグラムを見たりしてゆっくり過ごしました。山奥に入っても電波が途切れることはなかったです。

道中でガソリンスタンドに寄ったので、行きたかったらそこでお手洗いにも行けたと思います。(行かずに車内でまったりしてましたが)

途中で、ワンナから「カオヤイで観光するよね?500B~1,000Bで好きなところ周れるから検討してね」とオファーがあったのですが、ホテルでゆっくりすることを伝えてお断りしました。(えっどこも行かないの?という感じで驚かれましたが)

 また、「帰りはどうするの?よかったら、カオヤイからバンコクの帰りも、同じ値段で迎えに来るよ。その時は2時間半以上前に電話して」とのオファーも。
通常は復路のバンコクからの迎えは割高なことが多いのですが、同料金でした。どこまで素敵なドライバーなんだワンナ。
しかし、復路はバスで帰ってくると決めていたので、これもお断りました。
結局、オプションが何も付かず、ちょっと残念そうなワンナ。ごめんよワンナ。


バンコクから離れるにつれて、車窓はどんどん田舎の田園風景になっていきました。
ピンクの豚をぎゅうぎゅうに満載したトラックとすれ違った時には仰天して、「ピッグーーー!?ピンクーーー!!」と叫びました。ワンナに笑われた。

カオヤイの手前で道に迷ったので3時間くらいかかりましたが、あっという間に快適なドライブは終わり、無事にホテルに到着。約束通り2,000Bを払ってバイバイしました。なんと順調な往路だったのでしょうか。ありがとうワンナ。 

絶景のキリマヤ

カオヤイで泊まった「キリマヤ」というホテルは、本当に素敵なところでした。

国立公園の中にあるホテルなので、緑と水が豊かで空気が綺麗。日差しにあふれて暖かく、見たこともない美しい鳥の鳴き声がしていて、なんだかこの世のものではないような場所でした。

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茜射すプールサイドで甘いモヒートを飲みながらのんびりしたり、ハーブの香りが漂う部屋から景色をながめていたら、永遠に過ごせそうでした。

食事も、水が豊かで農業・酪農が盛んな土地柄、野菜や塩の効いたバターが最高においしかった。食後に花の幻想的な香りが漂うスパで全身をスクラブした後、部屋で姉とワインを飲み、深い闇の中でよく眠りました。

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朝は湖のほとりを散歩しながら朝焼けを見たり、ゴルフコースを見渡せるレストランの特等席でのんびり朝食をとったり、広大な敷地内をサイクリングしたりと、存分にゆっくりしました。

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あまりに素敵すぎて、途中から姉も私も「良すぎる」「はー良すぎる」とため息をつくばかり。

また、スタッフがとても優しくてフレンドリーで素晴らしかった。わきまえた感じの親切さもあるのですが、どこか暖かさがあり、滞在中とても良くしてもらいました。彼らにまた会いにいきたいくらいです。

高級で名の知られたホテルのようですが、オフシーズンで1室2名・朝食付で12,000円弱。1人5,000円代でした。安い。夏はもっと料金が上がるようです。

 復路、訪れる窮地

キリマヤでの短い滞在を惜しみつつ、バンコクに帰る時間になりました。パクチョン駅からバスでバンコクに戻る予定です。

せっかくなので、帰りに、パクチョン駅の方面にある「エレファントトレッキング」というジャングルをゾウに乗って歩ける観光スポットに行ってから帰ろう、ということになりました。

キリマヤからエレファントトレッキングの施設までは、「ソンテウ」という公共バスがあるのですが、公共バスの時刻は決まっておらず、随時走っているとのことだったので、イケメンで寡黙なベルマンに頼んで、バスが通ったら止めてもらうことにしました。

しかし。

待てども待てども、ソンテウが来ません。1時間近く待ったでしょうか。

どうやらクリスマスシーズンでバスが混んでいて、満員で止まってくれないようです。フロントスタッフもなんとなく心配そうな様子に。

時刻は13時半すぎ。聞くと、午前中はバスの本数が多いそうなのですが、反面、午後にはルートの関係でバスの本数自体も少なくなるとのこと。

あまりにソンテウがつかまらないので、やむなく、料金はかなり割高なのですが、ホテルの車でエレファントトレッキングの施設まで送ってもらうことに。

例のイケメンベルマンが送ってくれるとのことで、「お金かかっちゃったけど、これで一安心だね」などと言いながら出発しました。

 

ベルマンは、ポールという名前でした。
「ポール、ソンテウ来なかったね」「全然つかまらなかった、クリスマスだから」など軽い雑談の中で、ポールが何の気なしにたずねてきました。

ポール「エレファントトレッキングの場所には、帰りのピックアップの車が迎えに来るんでしょう?」


姉妹「えっ、来ないよ。エレファントトレッキングから、パクチョンまでまた別ルートのソンテウがあるみたいだからそれで行って、パクチョンから高速バスで帰るつもり」

ポール「………えっ。…パクチョン駅行きのソンテウは、14:30が最終だよ。


姉妹「えっ」「14:30が最終?」

最終ソンテウに全然間に合わない


そう。

パクチョン駅行きの終バス(終ソンテウ)が、思ったよりもずっと早かったのです。

その時点で時刻は既に13時半をまわっていて、エレファントトレッキングは1時間半くらいかかるので、このままエレファントトレッキングに行くと、帰りの最終のソンテウには間に合いません。

私「どうしよっかな……あっでもそしたら、エレファントトレッキングの施設に、パクチョン駅からタクシー呼んでもらうことにするよ」

ポール「タクシー、かなり少ないんだよね。呼んでも来ないし、何時間待つか…」


姉妹(・・・・まずい)


パクチョン駅まで行かないと、バンコク行きのバスには乗れません。

エレファントトレッキングの施設からパクチョン駅までは、35km。
歩ける訳がないし、もう他の交通手段はありません。

 

ポール「……………」


姉妹「…………どうしよっかね…」



ポール「………うん。よし。…僕、エレファントトレッキングが終わるまで待ってるから。終わった後、僕が君たちをパクチョン駅まで送っていくよ

 

姉妹「えーーーーーーーー

 

姉妹のトレッキングが終わるのを待って、そこから35km離れた駅まで送ってもらうと、ポールがホテルに戻るまでには、全部で3時間近くかかってしまうことになります。ソンテウの終電が早すぎることも、タクシーが少なくて呼んでも来ないことも驚きですが、想定していなかったオファー。

 

姉「いやいや無い無いポール。さすがに悪すぎる」

私「どうしよう、料金いくら払えば…」

ポール「いや追加料金はいらない。送ってくよ。君たちが結局帰れなくて、キリマヤまで5時間歩いて戻ってくることになるのを見るのは嫌だからね(笑)」

 

なんということでしょう

 

姉「(耳打ちで)やだよ、やめよう、1時間半以上待たせてタダで駅まで送ってもらうなんて、ポールに悪すぎる。エレファントトレッキングをやめて、このままパクチョンまで私たちを送ってもらって、バスでバンコクに帰ろう」


私「……いや。違う。ここまで来たら、もう逆に、私たちがエレファントトレッキングを最高にエンジョイするのが、ポールへの花向けなんじゃないか。(←死んでない)
ポールの好意に応えるためには、もうそれしかないんだよ。行こう。ゾウ乗りを最高に楽しもう!」

 

 

行った

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川の中をゾウで進む。楽しかった。前のゾウに乗ってた香港人のカップルと写真を撮りあって交換した


姉と2人でゾウに乗って、ジャングルの中を存分に練り歩きました。

こんな所でなければ一生、ゾウに乗って森の木々を分け入って川の中をジャブジャブ進むなんてことはしなかったでしょうし、ゾウの頭は温かく、毛は硬くてトゲトゲしているなんて知らないまま人生を終えていたでしょう。
行ってよかった。ありがとうポール。

姉妹がゾウとの散歩を楽しんでいる間、ポールはずっと施設のロビーで待ってくれていただけでなく、あまつさえ、私たちのiphoneを「はい、貸して」と受け取り、写真を撮ってくれたりもしました。ポール、なんていい奴なんだ。

充分にエレファントトレッキングを楽しみ、「楽しかったならよかった」などと笑いかけてくれるポールの顔がまぶしくて正視できないまま車に乗り、パクチョン駅に向かいました。

 

ポールに「カオヤイはこんなにアクセスが無くて、みんな車で来るの?」と聞いたところ、「キリマヤに来る人は、ほとんど全員、自家用車かレンタカー。日本人は少ないけど、バンコク駐在の人が車で来ることは結構あるよ」とのことでした。

それは、ちっちゃい日本人の女が2人「バスで帰る」なんて言いだして、びっくりしたんじゃないだろうか。

 

無事に着いたパクチョン駅のバスカウンターでも、ポールは当然のようにスッと降りてきて通訳をしてチケットを買ってくれました。ガイドじゃないのに。 

ポールには、お礼として手持ちの紙幣をありったけ渡しましたが、姉は勢いのあまり手持ちのハリボベアーまで1袋渡していました。

「なんとお礼を言ったらいいか」「本当に助かった」と恐縮する姉妹に、ポールは「いいよ、また来てね」と言ってにこやかに去っていきました。

 

ポールの優しさに感激しつつ、バスに乗り込んでバンコクへ。

帰りの高速バスは冷房が効いていてまあまあ快適でしたが、渋滞に巻き込まれてしまい(最後は運転手も怒り出すくらいのひどい渋滞だった)、バンコクのモーチットマイバスターミナルまで4時間近くかかりました。着いたころにはとっぷり夜でした。

<まとめ>車でしか行ってはいけない秘境、カオヤイ

●個人旅行でカオヤイに行くなら、往復とも車で。タクシーチャーターor運転手付きレンタカーがおすすめ

(※日本語オンリーの場合は、日系レンタカー会社で運転手付きレンタカーを手配)

●バスと列車はやめておく

 

いくつかのサイトでおすすめされているバスでのアクセスですが、数日の観光旅行での利用はやめた方が良いと思います。

往路のタクシーでは高速道路を走っていた道も、バスは停留所の関係で下道を走り、かなり時間がかかりました。数日間の旅行だと時間は貴重です。


また、パクチョンの駅周辺は車や建物でかなりごちゃごちゃしていて、バンコクからのバスが発着するバスターミナルも分かりづらいです。

「バスターミナルは赤い看板が目印!」と書かれたブログがいくつかありましたが、

これ

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元は赤い看板(屋根?)のが、日焼けで白っちゃけています。

チケット販売のカウンターもこんな感じ

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街の食堂の一角のような雰囲気です。
私たちは図らずもポールに連れてきてもらったのでスムーズでしたが、もし自分たちだけで来ようと思ったら、探すことになったかもしれません。

 

思い返すせば思い返すほど、往路は、Grabtaxiの利用、またワンナというドライバーが大当たりでした。せっかく良いドライバーに会えたのだから、帰りも来てもらえばよかったです。

 

それにしても、カオヤイは本当にすばらしいところでした。また絶対に再訪したいです。車でね。